死後事務委任契約における必要書類と手続きの流れ
死後事務委任契約を活用することで、死亡後の手続きにおいて家族などに負担をかけることなく、自身の思いを反映させられる可能性があります。
今回は、死後事務委任契約における必要書類と手続きの流れについて解説します。
死後事務委任契約における手続きの流れ
死後事務委任契約の手続きは、一般的に次のような流れで進みます。
- 依頼内容を決める
- 受任者を決める
- 契約書を作成し、公正証書にする
それぞれ確認していきます。
依頼内容を決める
はじめに、死後事務委任契約で実現したいことや、死後の手続きにおいて不安に感じていることを整理し、依頼する内容を具体的に決めます。
死後事務委任契約で対応できる範囲を踏まえて委任内容を検討し、対応できない事項については、遺言など他の方法もあわせて検討する必要があります。
受任者を決める
次に、死後事務委任契約の受任者を決めます。
受任者には、特別な地位や資格は求められていません。
ただし、認知症などにより契約等の法律行為ができない方は、受任者になることはできません。
実務上は、親族が受任者となるケースが多く、状況に応じて友人・知人や、弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉協議会、民間企業などが受任者となることもあります。
契約書を作成し、公正証書にする
死後事務委任契約を締結する際には、依頼者の生前の意思を明確に残すため、契約書を作成します。
契約書を作成したら、公証役場で公正証書にします。
公正証書にしなくても契約自体は有効ですが、契約内容の確実性を高めるためには、公正証書にしておくことが望ましいといえます。
また、公正証書にしておけば、契約書を紛失した場合でも公証役場で再発行してもらえるというメリットがあります。
必要書類について
契約書を公正証書にする際には、次のいずれかが必要となります。
- 実印および印鑑証明書(発行後3カ月以内のもの)
- 認印および顔写真付きのマイナンバーカード
- 認印および自動車運転免許証
- 認印および顔写真付きの住民基本台帳カード
まとめ
今回は、死後事務委任契約における必要書類と手続きの流れについて確認しました。
死後事務委任契約を活用することで、死亡後の手続きにおける不安を軽減できる可能性があります。
死後事務委任契約を検討している方や、死亡後の手続きに不安を感じている方は、当事務所までお気軽にご相談ください。
ARTICLE 記事コンテンツ
-
遺族年金の手続き方法と期限
家族が亡くなった場合、一定の要件を満たせば遺族年金を受給できる可能性があります。 遺族年金を受給することで、今後の生活における経済的不安を軽減できる場合があります。 今回は、遺族年金の手続き方法と請求期限について解説しま […]
-
遺留分を考慮した生前対策の方法とは
遺留分とは、一定の相続人に認められた、遺言によっても奪うことのできない遺産の一定割合のことをいいます。 財産を承継させる側が、特定の相続人などに財産を多く移転させたいと考える場合、遺留分にどのように配慮すべきでしょうか。 […]
-
公正証書遺言を作成するメリットと作成手順
遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言などの種類があり、それぞれ法律で定められた手順に従って作成する必要があります。 今回は、公正証書遺言を作成するメリットと作成手順について解説します。 紛失や偽造のリスクが […]
NEWS・COLUMN お知らせ・コラム
-

2026.2.22
生前対策
終活
【令和8年度税制改正】相続税・贈与税の実務はどう変わる?資産別解説
令和8年度税制改正により、相続税・贈与税の実務に影響を与える見直しが行われました。特に重要なのは、不動産評価の見直し、教育資金一括贈与の非課税措置の終了、事業承継税制の計画提出期限の延長です。本記事では改正内容を正確に整 […]
-

2025.12.14
生前対策
終活
不動産小口化商品による相続対策は今後どうなる?
税制改正で「見直される」可能性を分かりやすく解説相続対策として注目されてきた「不動産小口化商品」について、最近になって「将来、相続対策として使えなくなるのでは?」「無効になるという噂を聞いた」といった声を耳にすることが増 […]
-

2025.9.25
相続
【相続の基礎知識】流れ・手続き・必要書類を徹底解説
相続とは? 相続とは、亡くなった人(被相続人)の財産を相続人が承継することをいいます。財産には、不動産・預金・株式などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます。 相続の流れ 相続開始(被相続人の死亡 […]