未支給年金を受け取れる条件と請求方法
年金を受け取っていた方が亡くなると、未支給年金が発生する場合があります。
今回は、未支給年金を受け取るための条件と請求方法について解説します。
未支給年金を受け取るための条件
未支給年金を受け取るための条件は、年金受給者等が死亡した時点で、生計を同じくしていたことです。
故人と生計が同じでない場合には、たとえ相続人であっても未支給年金を受け取ることはできません。
対象となる遺族には優先順位があり、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、3親等以内の親族の順に、優先順位の高い方が受け取ります。
子が複数おり、全員が生計同一の要件を満たしている場合には、そのうち1名が代表して受け取ります。
生計同一とは?
「生計を同じくする」とは、原則として故人と同居していた方を指します。
ただし、単身赴任や施設入所、病院への入院などにより別居していた場合でも、継続的な経済的援助が行われていた場合には、生計同一と認められることがあります。
経済的援助には、現金だけでなく物的な援助も含まれます。
未支給年金の請求方法
未支給年金の請求手続きは、亡くなられた方が厚生年金に加入していた場合には、最寄りの年金事務所で行います。
国民年金のみに加入していた方は、市区町村役所で手続きが可能です。
共済年金の加入期間がある場合には、加入していた共済組合で手続きを行います。
未支給年金請求書に必要な添付書類を添えて、手続きを進めます。
主な添付書類は、以下のとおりです。
- 戸籍謄本(請求者と死亡者との続柄が確認できるもの)または法定相続情報一覧図の写し
- 請求者のマイナンバーカードまたは個人番号通知書
- 死亡者の年金証書
- 死亡診断書のコピーまたは死亡届の記載事項証明書
- 未支給年金の振込を希望する口座の通帳またはキャッシュカード
- 死亡者と請求者が別居している場合は、生計同一申立書
生計同一申立書には第三者の証明欄が設けられており、その内容について第三者による証明が必要となります。
まとめ
今回は、未支給年金を受け取るための条件と請求方法について確認しました。
未支給年金の手続きにはさまざまな書類が必要となり、別居していた場合には、生計同一であることを証明するための書類も準備しなければなりません。
当事務所には社会保険労務士が在籍しておりますので、安心してご相談いただけます。
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